法人研究発表会



法人研究発表会

今年はH30年に強化型老健を目指して「ワンチーム」で取り組んだ内容を
発表して、最優秀賞をいただきました。
10項目の指標ができ、6分間では収まりきらない内容の取り組みを
職員で行いました。
今まであきらめていた強化型という壁に挑戦したことは
「家に帰りたい」という希望を持っている
利用者様たちの本当の笑顔と自信を引き出すことになりました。
在宅に帰り、嬉しそうにデイケアに通ってくれるようになった
皆さんの表情は、私たちスタッフの励みになりました。

タイトル『強化型を目指した「希望の館スタイル」の確立に向けて』

〈はじめに〉
平成30年度に在宅強化型を超強化型・在宅強化型、従来型を基本加算型・基本型、そしてそれ以外を「その他型」とし5段階に分類されることとなった。今までは体制が評価されていたが「実際にどのようなサービスを提供し、結果がでているか」という、取り組み内容が評価された「基本報酬における算定構造の変化」には、驚きと危機感を感じた。今後、老健本来の機能である在宅復帰支援・在宅療養支援がますます評価されることが予想されるため、平成30年度の報酬改定で見えた「施設の特徴」を活かした在宅強化型老健に向けてチームで取り組んだので、その結果を報告する。

〈目的〉
在宅強化型老健を実現する為に、「希望の館スタイル」を確立する

〈課題〉        
① 在宅復帰者を大きく上回る入院・特養入院
② 週3回以上のリハビリテーションの実施
③ 長期入所希望と在宅復帰のハードル
④ 在宅強化型老健維持のため施設独自のスタイル確立

〈対策〉
① ターミナルケアの開始、肺炎・尿路感染および帯状疱疹の施設内治療
② リハビリスタッフの増員(5名→7名)
③ 在宅復帰予定者の優先的入所、入所段階での家族へのアプローチ
④ 在宅復帰率50%・ベッド回転率5%の維持、在宅復帰と長期入所の棲み分け
入所前後訪問と医療依存度の高い利用者の受け入れ

〈結果〉
「希望の館スタイル」でH30年8月より超強化型老健となり、1年間維持することができた。

〈考察〉
当施設は限られた利用者に対して在宅復帰支援を行い、定期的なリピート入所を実現するためのアプローチや極力入院を抑えるといった取り組みをおこなうことで超強化型老健としてスタートすることができた。併設病院を持たない当施設は、少ない待機者で回転率を維持する為に入院者数を減らす対策は必要な取り組みだったと考える。リピート入所については「期限を決める」ことで家族のモチベーションを保つことができ、「希望の館スタイル」の確立は施設の向かうべき方向性がはっきりしたため結果につながったと分析する。

〈まとめ〉
在宅復帰率50%、回転率5%と目標を定め、入所前後訪問や重度者の受入・加算関係を各職種で算定するなどして、超強化型老健として1年間維持することができた。介護保険事業収入は年間約2150万円の増収を実現している。病院併設型でなくとも、超強化型老健になることができたことは新しい制度に対応していく自信となった。今後も老健に求められる課題に対し、向かうべき目標をしっかり定め、「希望の館スタイル」で挑戦していきたい。

【その他の取り組み内容】
〇 リハ職員の休み時間を利用者日課表にあわせ1時間前倒しし、サービス提供時間を1時間増やす
〇 ショートベッド3床に制限(退所者優先) → 家族の不安軽減と稼働率の低下を防ぐ
〇 在宅復帰に対する家族のプレッシャーを取り除く期限付き在宅生活の提案
〇 短い期間在宅復帰するケースの連携(主治医と居宅ケアマネ)
〇 夏季、冬季の復帰率を他の月でカバーする(6ヶ月計画)
〇 夏季、冬季は自宅退所が少ない → グループホーム等の入所に力を入れる
〇 在宅ケアマネへの営業と空床情報の通知
〇 ホットパックや平行棒、プーリーなどリハビリ機器を増数
〇 畳からの立ち上がり訓練など在宅生活に対応するリハビリテーションの実施
〇 在宅生活の食事メニューの改善アプローチ

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